宇宙株に買い、Synspective6.5%高 スペースXが上場後初の黒字
米スペースXの7〜9月期決算を受けて、21日の東京市場では宇宙関連株が軒並み上がった。小型のレーダー衛星を運用するSynspectiveの前引けは74円(6.49%)高の1215円。人工衛星や宇宙の光通信を手がけるNECも1.10%高だった。
桐生レオン ・ 昼刊 11:48 ・ 2026年10月21日
Synspective(290A)は前日終値1141円から買われ、10時53分に1231円まで上げた後、1215円で前場を終えた(Yahoo!ファイナンス・株探)。株探が宇宙開発関連として挙げた銘柄も高く、QPSホールディングスは7.84%高の1526円、アストロスケールホールディングスは6.62%高の1079円、アクセルスペースホールディングスは5.86%高の253円、衛星データの解析を手がけるRidge-iは6.26%高の3395円だった(Yahoo!ファイナンス)。株探によると、スペースXへの出資企業とされるアステリアも8.22%高と急伸した。
スペースXが米東部時間20日夕に発表した7〜9月期の売上高は145億7500万ドルと、前年同期の2.6倍に増えた(日経・Fortune)。純利益は44億ドル(1株35セント)で、6月の上場後で初めての黒字になった(日経・株探・Fortune)。Fortuneによると、売上高の内訳はAI部門(Super Intelligence)が75億6000万ドル、スターリンクを中心とする通信部門が52億5000万ドル、打ち上げなどの宇宙部門が17億7000万ドル。日経は、巨額のAI投資に見合う収益を確保できるのかという懸念を払拭する決算だったと伝えている。
意外な所では電機株にも買いが及んだ。NECは自社の標準衛星や衛星の光通信システムを手がけ、自社でレーダー観測衛星「ASNARO-2」も持つ(NECの公式サイト)。株探は、衛星どうしのレーザー通信でJAXAと連携した実績などから、NECをスペースXと競える数少ない企業の一つとみる市場関係者の声を伝えた。ASNARO-2は、Synspectiveの小型SAR(合成開口レーダー)衛星「StriX」と同じく、雲や夜でも地表を観測できるレーダー衛星だ。スペースXの売上の半分あまりがAI部門だったことから、アドバンテストやキオクシアなどのAI・半導体株にも買い戻しが広がった(日経)。
スペースXのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は20日、米テスラとの経営統合に向けて議論する特別委員会を設けたことを明らかにした(日経・株探)。テスラは米国時間21日の取引終了後に7〜9月期決算を発表する。宇宙関連の新興株は値動きが大きく、前場の上げを後場も保てるかが目先の焦点になる。
数字で見る
| Synspective(290A)前引け(10/21 11:30) | 1,215円(+74円、+6.49%)、前場の高値 1,231円(10:53) |
|---|---|
| QPS HD(464A)/アストロスケールHD(186A)前引け | 1,526円(+7.84%)/1,079円(+6.62%) |
| アクセルスペースHD(402A)/Ridge-i(5572)前引け | 253円(+5.86%)/3,395円(+6.26%) |
| NEC(6701)前引け | 5,408円(+59円、+1.10%) |
| スペースX 7〜9月期 売上高 | 145億7500万ドル(前年同期の2.6倍、日経・Fortune) |
| スペースX 7〜9月期 純利益 | 44億ドル(1株35セント、上場後初の黒字、日経・Fortune) |
| スペースX 部門別の売上高(Fortune) | AI 75.6億ドル/通信 52.5億ドル/宇宙 17.7億ドル |
次に見るポイント
- 21日(水)後場 宇宙関連株が前場の上げを保てるか
- 日本時間22日(木)6:30 テスラの決算説明会。スペースXとの統合の議論に触れるか
- スペースXとテスラの特別委員会の検討の行方(統合の条件などの発表)
出典
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